ノンバーバルコミュニケーション2
ノンバーバルなコミュニケーションを考えるときに、目の不自由な人が、どのようにノンバーバルコミュニケーションを行っているのかを考えるとヒントがあるかもしれません。文脈以外の部分のところで、声のトーンやスピード、音と何かで相手の気持ちを察知していると考えられますが、どのように目の不自由な方は、感じとっているのでしょうか。声に込められた感情や思いを感じとる感度は、私のように映像に依存しているものは想像できないものであり、想像を超えるものであると思います。声が空間をどのように伝わって、耳、脳に伝達されるのか、その伝達経路にも特徴があるのかもしれません。それこそ空気や波動を感じているのかもしれません。
そう考えると空気を読むとか、空気を感じるというのもノンバーバルコミュニケーションの一つかもしれません。緊張している人とコミュニケーションをとると、相手も緊張してしまうということもあります。緊張している空気、波動を相手も感じてしまい、その緊張の波動に支配されてしまう。こう考えると武術や武道の試合の間合いも一種のコミュニケーションをとっている状態なのかもしれません。呼吸を合わせるということは、カウンセリングの場面でも言われることがあります。相手の呼吸に合わせる。まさしく武道で対峙しているときも相手の呼吸を見ていたりします。スポーツの場面では、試合をしながらコミュニケーションをとっていることが多々あるように思います。緊張状態にありながら、相手の言語は理解できない国際試合でも何かが通じている感覚。これもノンバーバルコミュニケーションといえるのではないでしょうか。ノンバーバルコミュニケーションの奥深さを感じます。